2階じまい(後編)… 謎の咳に困ってる?原因は天井裏の「見えない同居人」のしわざかも

天井裏の害獣被害とダニによるアレルギー原因のイメージ|城陽市の井上工務店

前回の記事で、1階だけで暮らす「2階じまい」と、
暖かく過ごすための「魔法瓶的な断熱工事」の話をしました。

前編で「天井裏をキレイにする」ってことをチラッと書きましたが、今回はその続きです。

ここからは、ちょっとだけ覚悟して読んでください。

目次

アレルギーのリスクが増す、築古住宅

ここ城陽市でも、築古住宅に住んでいる人で、アレルギーでお困りの方が、わりと多い。

実は、私たちが「家の構造とアレルギーの関係」について
重要視するきっかけとなった、ある現場があるんです。

随分前のことですが、
「家族がきついアレルギー性喘息になってしまって…」
という切実なご相談をいただきました。

ハウスダストやダニ、アレルゲン物質をできる限り排除したい。
屋根裏を全部掃除したうえで、
壁も床も天井もやり替えて、断熱工事もしてほしい。

というご依頼をいただいたんです。

そのお施主さんの家は、築80年ほどの立派な旧家で、
昔ながらの伝統工法で建てられた、風格のあるお屋敷です。

お施主さんは大変な綺麗好きで、室内はピッカピカに掃除されていました。
しかし、中二階があるような伝統的な構造ゆえに、どうしても隙間が多い。

主人が天井をめくってみると…

案の定、そこは害虫害獣が出入りし放題の「無法地帯」になっていました。

これが何を意味するか、おわかりですか…?

室内をどれだけ完璧に掃除しても、
構造上の隙間がある限り、ほんまの意味で「清潔」にできないという現実。

  • リビングで本を読んでる時。
  • ソファに寝転んでテレビを見ている時。
  • パソコンで買い物してる時。

常に頭上の天井板の隙間から、目に見えないダニの死骸やフンが降り注いでくる。

掃除しても掃除しても終わらない害悪の無限ループ。
こっちは許可してない不法滞在者が、
上からアレルゲンシャワーを浴びせ続けてくるようなもんです。

そのお施主さん宅の「天井裏の大掃除」と「断熱工事」は無事に終わり、
お施主様には大変喜んでいただけました。

そんなことがあって以降、施工棟梁は、築年数の古い現場に入ると、
その家に住むお施主さんの体調を、すごく気にするようになったんです。

そして、意識して見てみると、やっぱり気づくそうです。

「古い家に行くと、やたらとカラ咳をしてるお施主さんが多い。
あと、あっちこっちボリボリ掻いてはる人も多いな」

そして、その現場(お施主さんの家)の築年数の境界線が、だいたい「築30年あたり」にあることが見えてきました。

築30年以上前の構造と、
ここ10年~20年の構造とでは、気密性が全然違う。

築年数の新しい家は、こうした弱点をカバーする工法に切り替わっていってるから、被害が少ないんです。

私たちは、このことを機に、現場で体感したことを裏付ける根拠を調べてみました。

そして、アレルギー症状を引き起こすアレルゲンについて、深く勉強するようになったんです。

害虫害獣の糞・死骸に発生するダニ

アレルギーを引き起こす要因は多岐にわたり、アレルゲンは食べ物だけじゃ無く、植物やハウスダストにもあるっていうことは皆さんご存知やと思います。

家庭内のハウスダストの中で最も気を付けるべきアレルゲンは「ダニ」と言われてます。

【参考資料】

害虫や害獣の糞尿が豊富な天井裏は、ダニ・ノミの発生に適した飯付きの温泉旅館みたいな楽園になり

そのダニの糞やダニの死骸が乾燥して隙間風と共に室内に流入し

アレルギー(鼻炎・喘息・アトピーなど)を引き起こすリスクが増す。

築古住宅に住んでおられるお施主さんで、アレルギーが出ておられる方が多いのは、こういう可能性もあるんだな。ということを、現場で実感します。

害獣被害のリスクが高まる「築30年」の線引き

今、お住まいの家は、築30年以上経っていますか?

「うちはまだ新しいで。築10年か20年くらいやわ」

という場合なら、近年の家は気密性が高い工法が取り入れられていることが多い。

室内環境には、各ご家庭によって差があるので断言はできませんが、
築年数が比較的新しい家の場合は、これから話すことの心配は、あんまりありません。

心配なのは「築30年以上」の家にお住まいの方です。

昔の工法で建てられた立派な日本家屋ほど、どうしても構造上の隙間が多い。

これ、家の良し悪しじゃなくて、時代のせいです。

昔は通気性を重視した工法が主流であったがゆえに、
いくら見た目が重厚で豪華な家屋であっても、屋根裏や床下には、外部とつながる隙間が存在します。

天井裏の隙間から侵入するネズミ・イタチ・コウモリ

私たちが断熱リフォームのために天井をめくると、そこは「害虫害獣の無法地帯」になってることが少なくない。

ネズミ、イタチ、ハクビシン、コウモリ、ゴキブリ。

奴らが隙間から入り込んで、人間に邪魔されない楽園(天井裏)を、我が物顔で不法占拠するのだからタチが悪い。

考えてみてください。

奴らは、家賃も一銭も払わず、勝手にあなたの家に住み着く。
そればかりか、そこら中に糞を撒き散らして「ゴミ屋敷」にする。
そうやって不衛生な環境を作って、階下のあなたにアレルギーという健康被害を及ぼしてくる。

挙句の果てには、そこを勝手に自分たちの「墓場」にして、知らん間に「家族葬」までやってる。
これ、もし人間やったら即警察に通報するレベルの話ですね。

「ネズミ?天井から足音してへんから大丈夫やろ」

と思ってても、墓場がある可能性はアリ。

そしてもうひとつ、これが要。

奴らの糞や死骸(家族葬の跡地)をエサにして、今度は大量のダニが湧く。

そのダニの死骸やフンが、乾燥して目に見えない粉になり、隙間風に乗って1階の部屋に降り注いでくる。ダニによる二次被害攻撃です。

想像してみてください。
毎日、見えない「ダニの粉」を吸い込んで生活しているところを。

心当たり、ありませんか?

  • 風邪でもないのに、コンコンと乾いた咳が続く。
  • 家に居ると、鼻水や目のかゆみが止まらへん。
  • 昔よりアトピーがひどくなってきた気がする。
  • 夜、寝てるときに肌がかゆくて目が覚める。

「歳やから抵抗力が落ちたんかな…」なんて思ってません?

それ、もしかしたら無法地帯と化した天井裏からのステルス攻撃かもしれませんよ。

臭い物に蓋をするではなく、臭い物は撤去せんと、蓋をしても臭い

いくら高い空気清浄機を回しても、高級なデパコスを使っても、
それは「無いよりマシ」程度で焼け石に水です。

アレルギーの元(天井裏)を断たないと、根本的な解決にはならないんです。

だからこそ、私は声を大にして言いたい。
2階じまいで1階をリフォームする時は、ただ部屋をキレイにするだけじゃダメです。

天井をめくって、その無法地帯を徹底的に清掃した上で、新しい清潔な断熱材で隙間をビシッと塞ぐ。

築30年以上経っている家なら。そしてそこに住むご家族に、アレルギー症状が出ている方がおられるならなおのこと、これは、やったほうが良いと思う。ほんまに。

「うちの家、築40年やわ…」
「そういえば、孫が、うちに遊びに来ると目がかゆい言うてるな…」

もし少しでも不安になったら、一度相談してください。

「スイートルーム化計画」まとめ

  • 危険なエベレスト階段を登ることをやめて、生活拠点を1階だけに移す。
  • 何年も(下手したら何十年も)触ってない段ボール箱は、害虫のカプセルホテル!これも処分。
  • 断熱工事の前に、アレルギーの元となる害虫・害獣の無法地帯を解体。
  • ヒートショック対策にもなり、長期目線で見た時に、光熱費が抑えられる断熱工事を施工。
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この記事の著者

雑用って、誰かがやらなきゃ回らへんこと。誰かの「気になる」を先回りして整えること。それを雑と呼ぶのはちょっともったいない。ほんまは一番大事なことかもしれん。(と思わなやってられん笑)

施工棟梁(次男)のヨメである雑用女将は、それを「場をつくる仕事」やと思ってます。木と人との暮らしのあいだにある、見えへんものを整える。そんな思いで今日も馬車馬のごとく働いてます。

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