終活支援住宅改修シリーズ #3 祖父の突然の死から学ぶ、冬の風呂場ヒートショックの恐怖

想像以上に身近な脅威 !ヒートショック対策。浴室・脱衣所の断熱リフォームも、井上工務店へ。
目次

想像以上に身近な脅威、ヒートショック

施設に入りたい。と、自ら願って入所なさる人は、ほんの一握りでしょう。

しかし、介護の問題はきれいごとではすまされない。

できるだけ、最期まで自宅で過ごせるように。
井上工務店はどんなお手伝いができるか?

を、とことん考えた「終活支援住宅改修シリーズ」

高齢者が自宅で直面しやすいアクシデントをテーマに取り上げ、予防策や私たちが提案できる住まいの改善点を掘り下げていきます。

第3話は、私の祖父が他界したときの実話をもとに、風呂場の寒暖差が引き起こす「ヒートショック」に焦点を当てます。

冬場に急増するこの現象は、想像以上に身近な脅威です。
読み進めながら、ご自身の住まいを見直すきっかけにしていただければ幸いです。

いくつになってもお洒落なのは◎ 寒暖差で風呂に入るのは×

雑用女将の祖父は、78歳のある日突然亡くなりました。

祖父は社会人となって京都機械(現在の京都機械工具)という会社に入社して以後、定年まで京都機械に勤務し、余生は趣味の囲碁に精を出す余生を送っていました。

とてもお洒落好きで、週に2~3回、碁会所に行く前に必ずお風呂に入り、身だしなみを整えて出掛けていました。

祖父が亡くなったあと、祖父の遺品を整理したら、一体どこで購入してたのか謎なのですが「男性用ファンデーション」が出てきました。今でこそ男性用化粧品も主流ですが、23年前の当時では相当珍しかったと思います。笑笑笑

その朝も、いつもどおり、お風呂に入って身支度をしてから碁会所へ出かける予定だったのでしょう。

朝6時頃に風呂に入り、湯船につかって両肘を掛けて「はぁ~!」ってやるあのポーズあるじゃないですか、アレです。アレをやったまま、そのまま亡くなりました。

発見した祖母が慌てて、仕事に出かけていた母に「おじいさんが湯船に肘かけて浸かったまま動かへん」と電話。

そして母が、地元のかかりつけ医(川原林整形外科)に電話。

川原林先生は「スグ行きますから119番に電話して状況を伝えておいてください」とおっしゃったとのことで、母が119番に電話。

そして同じく仕事に出かけていた私に電話があり、母と私は猛ダッシュで帰宅しました。

家に帰ると、川原林先生と、救急車、警察が来てくださってました。

川原林先生の診断では、

11月の寒い時期、朝6時に風呂に入り

さっむ!!!湯に浸かろう!と浴槽に浸かる

はぁ~!

という状態で急性心不全を起こし、亡くなられたと思われます。

とのことでした。当時の私は「ヒートショック」という言葉を知りませんでしたが、今思えば、まさにヒートショックだったのだと思います。

ヒートショックとは、急激な温度変化によって血圧が大きく変動し、心臓や脳に負担がかかる現象です。

特に高齢者は血管の柔軟性が低下しているため、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こしやすく、浴室での入浴中に発生しやすいと言われています。厚生労働省のデータによると、毎年数千人がこのような入浴関連の事故で亡くなっているそうです。

その時の私たち家族に「ヒートショックに関する知識」があり、きちんと対策を取っていれば、おじいちゃん、もうちょい長生きできたかもしれんなあ。と思います。

ヒートショックを防ぐための対策とは、具体体にどんなことが挙げられるのか。

一緒に詳しく見ていきましょう。

ヒートショックを防ぐために、今すぐできること

ヒートショックは、冬場の入浴時に特に発生しやすく、浴室と脱衣所の温度差が10℃以上になるとリスクが高まります。

予防の基本は、この3つ。

  • 温度差を最小限に抑える
  • 体調管理を徹底する
  • 住環境を改善する

以下に、すぐに実践できる日常対策と、井上工務店が専門とする工事レベルの対策を詳しくまとめます。

日常的な対策(今すぐできること)

  • 入浴前の暖房準備 … 浴室や脱衣所を事前に暖めておきましょう。シャワーでお湯を張りながら蒸気で暖めるだけでも効果的。湯温は41℃以下に設定し、入浴時間は10分以内に抑える。
  • かけ湯とゆっくり入浴 … いきなり湯船に浸からず、足元からかけ湯をして体を慣らす。立ち上がる時も急がず、ゆっくり動く。
  • 声かけと見守り … 1人で入浴せず、家族に「入るよ」と声をかける。可能ならタイマーアプリで時間を管理。
  • 体調管理 … 食事や飲酒直後の入浴は避け、入浴前に水分補給(コップ1杯の水)。血圧が高い日は入浴を控えるか、医師に相談。
  • 服装の工夫 … 脱衣所で暖かい服を着て待機。トイレも暖房付きに。
  • 便秘対策 … トイレでのヒートショックも要注意。食物繊維を摂取して排便をスムーズに。

これらはコストゼロで今すぐ始められるものも多くありますが、根本解決には住まいの改修が必要です。

井上工務店が提案する、工事レベルの対策

井上工務店は、京都府城陽市を中心に、木造住宅の新築・修繕・増改築工事を得意としています。終活支援住宅改修には社会的な使命感を持って取り組んでおり、高齢者向けバリアフリー工事も多数手がけています。

老舗工務店として。井上工務店の使命

井上工務店では、ヒートショック対策として、以下の工事を推奨しています。

  • 浴室・脱衣所の断熱リフォーム … 壁・天井・床に断熱材を入れ、窓を二重サッシに交換。温度差を抑え、ヒートショックリスクを低減することが狙い。
  • 脱衣所・トイレ向けの暖房 … ヒートショック予防の定番で、後付けも可能な、壁掛け式の脱衣所暖房機(人感センサー付き)や、浴室暖房乾燥機の設置。
  • 浴室暖房・換気乾燥機の設置 … 暖房機能付きのユニットバスに交換。自動で浴室を暖めるタイプで、リモコン付きなら高齢者による操作も簡単。
  • 手すり・滑り止めマットの設置 … 浴槽内外に手すりを付け、滑り止めの床材を使用。ヒートショックによるめまい時の転倒防止に効果的。入浴中の安心感が向上。
  • トイレ・廊下の暖房拡張 … トイレに小型暖房器具設置、廊下に床用ホットカーペットを。寝室をトイレ近くに配置する間取り変更も可能。
  • 住宅全体の断熱改修 … 家全体の断熱性能を上げるフルリフォーム。長期的に見て、光熱費節約と健康維持に寄与。井上工務店なら、相談から施工までワンストップ。

床暖房について(本音をこっそり)

床暖房は確かに快適ですが、故障した時の費用負担が大きい。そのため、井上工務店ではお施主さんのライフスタイルに合わせてホットカーペットや小型暖房器を優先的にご提案しています。

世間でよく言う「機械モノには当たりハズレがある」という話を、あなたも何度もお聞きになられたことがあると思います。ソレです。

床暖房に使用されている部材は、当然ながら耐荷重テストをクリアしたものが採用されていますが、やっぱり、当たり(長持ちする)ハズレ(早く壊れる)ということはどうしてもあると思います。

過去に井上工務店が施工した家で、お施主さんの強いご希望により「床暖房」を設計に組み込んだこともありますが、当たりの場合は、良かった…って思います。でもハズレの場合も…、実際にあるんですよ。

床暖房システムの保証の範囲は、製造メーカーやユニットによってまちまちです。保証期間内ならメーカー保証もありますが、5年以内に故障したというケースも。

そして保証の範囲、これも重要なポイントで、一般的にはこのような感じです。

床暖房が故障した場合の補償の仕組み

  • 床暖房ユニット(電気マット・温水配管)そのものの不具合 → メーカー保証が基本。多くは10年程度で、断線や機器不良が対象となる。
  • 床材(フローリング)の張替えや撤去費用 → メーカー保証外。修理のために床をめくると床材は再利用できず、交換必須。費用はお施主様のご負担になるのが一般的。
  • 工事費用(床をめくる作業・再施工) → これもメーカー保証外。施工不良であれば施工業者負担になるが、機械の「ハズレ」で壊れた場合はお施主さんが負担することになる費用。
  • 保険適用の可能性 → 故障した原因が、水漏れ事故や火災が原因なら火災保険・住宅総合保険で補償される可能性もあるが、保険会社から「偶発的事故」と認定さなければ、床材や工事費用は、メーカーの補償対象外。お施主さん負担になる。

このようなことから、床暖房は「壊れたときの負担が大きい」ため、ホットカーペットで充分ですよと思うのが本音だったりします。

最近のホットカーペットは、本当に色んな用途のものが販売されていて、廊下用の長尺タイプもあったりします。

また、なんちゃって床暖房とでも言いますか、リビングに調和するフローリング調の見た目 + 防水機能のついた大判サイズもありますし。

ホットカーペットなら、仮に「ハズレ」でも、そのホットカーペットを交換するだけで済む。

メーカー保証期間内なら新品と取り換えてもらうだけで完結。
メーカー保証期間が切れちゃってたとしても、床暖房の故障時のお施主さん負担額と比較すると、だいぶ安く済む。

ホットカーペットを買い替えるだけ。
業者を呼んで工事をする費用もかからないし。
住みながらの居住空間に工事が入るというストレスもないし。

以上のことも踏まえ、お施主さんが必要とされている要件が、

「暖かい浴室」ということであれば、浴室暖房の導入を。
「暖かい脱衣所・トイレ」ということであれば、壁掛け式の脱衣所暖房機(人感センサー付き)を。
「暖かい床」ということであれば、ホットカーペットをおすすめしています。

お施主さんとご家族が、住み慣れた自宅で最期まで安心して過ごすために。

今すぐ行動を。

井上工務店は、必要な要件を満たす工事を、必要なだけ、適正価格で、ご提案します。

高齢者が自宅でアクシデントで亡くなる率が高い原因リスト

高齢者の死亡原因として、交通事故よりも家庭内の不慮の事故が上回っていることをご存知ですか? 消費者庁のデータによると、65歳以上の不慮の事故による死亡は、交通事故の約4倍。特に自宅内での事故が大半を占め、転倒や溺水などが主な原因になっています。これらは、自宅の環境改善でリスクが下がるものも多くあります。各項目について、ご家庭でできる対策や、井上工務店がお手伝いできる対策工事について深掘りしています。

順位原因死亡数
(65歳以上)
詳細と予防のポイント関連シリーズ記事リンク
1位転倒・転落・墜落約9,800人主に同じ高さでのつまずきや滑り(85%)。階段や段差が原因。
高齢者の骨折起点に。
転倒防止のためのバリアフリーリフォーム
2位不慮の溺死及び溺水8,270人浴槽内が約80%(6,541人)。
ヒートショック関連が多い。
ヒートショックを防ぐための具体的な対策
3位不慮の窒息7,779人食べ物の誤嚥が半数以上。
高齢者の咀嚼力低下が要因。
キッチン・ダイニングの安全設計
4位煙・火・炎への曝露約1,000人火災や調理中の事故。
暖房器具の不備。
火災防止のための換気・暖房工事
5位偶発的中毒約500人薬や化学物質の誤飲。
収納の乱れが原因。
収納・照明の安全改修
6位階段からの転落約450人手すりなしや照明不足。階段・廊下の手すり設置
7位建物からの転落約500人窓やベランダからの事故。窓・ベランダの安全柵工事
8位ベッド・椅子からの転落約500人寝室のレイアウト不良。寝室のバリアフリー化
9位熱中症・低体温約500人室内温度管理の失敗。空調・断熱全体リフォーム
10位その他の機械的損傷約500人家具の転倒など。家具固定・耐震対策

※データソース: 厚生労働省「令和5年人口動態統計(確定数)」。推定値は全体傾向から算出。家庭内事故総死亡: 16,050人(交通事故の約4.5倍)。

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この記事の著者

雑用って、誰かがやらなきゃ回らへんこと。誰かの「気になる」を先回りして整えること。それを雑と呼ぶのはちょっともったいない。ほんまは一番大事なことかもしれん。(と思わなやってられん笑)

施工棟梁(次男)のヨメである雑用女将は、それを「場をつくる仕事」やと思ってます。木と人との暮らしのあいだにある、見えへんものを整える。そんな思いで今日も馬車馬のごとく働いてます。

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