築30年。家はまだ住める。でも、あと何年走れる?
築30年。家は、文句も言わず、30年ずっとあなたと家族を守ってきた。雨の日も、風の日も、猛暑も極寒も、黙って耐えてきた。
まだ住めるんは住めるけど、あとどれくらい家が頑張れるか?っていうことを、考えてあげておられますか?
そろそろ限界かもしれないという、家の疲れに気づいてあげてますか?
井上工務店の考える「家年齢」を簡単に言えば、家は「人間の2倍速」で歳を取る。
人間の年齢で考えてみると、こんな感じでしょう。
| 築年数 | 状態のイメージ |
|---|---|
| ~10年 | 若くて元気、まだまだこれから |
| 20年 | 働き盛り。しかし、見た目は元気そうに見えても内部に疲れが出始める |
| 30年 | 人間で言えば還暦。体力の衰えが表面化し始め、定期検診が必要 |
| 35年 | 本格的な老いが始まり、介助・介護(修繕・改修)の必要性が視野に |
| 50年〜 | 手入れすれば残せる家もあるが、放置すれば崩れる危険性がグンと上がる |
| 100年〜 | 歴史的価値が出るかもしれないが、維持には金銭面の覚悟が必要 |
人間でも、もともと生まれつき体が丈夫な人と、そうではない人がいます。
そして、体が丈夫な上に、若い頃から健康維持に努めてきた人と、若さに任せて暴飲暴食を重ねてきた人とでは、だいたい40歳前後になれば、体調の良し悪しに差が出始める分かれ道に差しかかります。
それでも、まだ「若さ」という馬力で誤魔化しが効いてしまう側面もあるから気付きにくい。それに、たとえ気付いていたとしても「自分は大丈夫や」という過信があったりする。
そういった、人それぞれの考えと、その考えに基づく行動によって、結果は個々の健康状態に反映されていく。
だから、一概に「40歳だから」「還暦だから」といって、すべての人に同じ条件が当てはまるわけではありません。
でも、だいたいこれぐらいの感じで、家も歳を取るんです。
築30年あたりになると、家は人間で言えば還暦。
いくら見た目が若く見えてても、蓄積されてきた疲れは、確実に内部に溜まってきています。
それに気づいてあげられるかどうかが、その後の「家寿命」を左右します。
だからこそ、家にも「健康診断」が必要なんです。
「まだ住める」ではなく、
「これからどう住むか」を考えるタイミングです。
車は義務で整備される。家は、放っておけば黙って傷む。
車や単車には、法律で定められた車検がある。
→ なぜか? それは、車が「動く鉄の塊(=危険物体)」であり、他人を巻き込む可能性があるから。
整備不良のまま走れば、危険なのは目に見えてる。だから、2年に1回、強制的に点検させられる。
でも、家にはそれがない。
→ なぜか? 動かないから。
自走しない = 他人に迷惑をかけにくいので、壁が崩れて隣の家に被害が出るとか、そういった、よほどのことがない限り、家の問題は、その家の中だけで完結することがほとんどです。
だからこそ、国も強制的に「点検しろ」とは言ってくれない = 全部自分の任意ってことになる。
車だったら、エンジンオイル、オイルエレメント、エアコンのフィルター、ブレーキパッド、タイミングベルト等々、定期的に点検・交換して、愛情をかけてやれば、車は長く走ってくれる。
逆に、何もせずに走り続けたらどうなるか。エンジンが焼き付いて、廃車になってしまうこともあります。
でも、家はもっと無口なんです。動かへんし、音も立てません。
だから、異変に気づきにくいんです。
だから、こちらから気を付けて定期的に手をかけてやらないと、確実に「老い」は進み、息切れします。
- 屋根の下地が腐って、雨漏りが止まらない
- 基礎のひび割れが進行して、床が傾く
- 配管が詰まって、水が出なくなる
- 断熱材が機能せず、夏は灼熱、冬は極寒
- 柱がシロアリにやられて、構造が危うくなる
これらは、ある日突然「表面化」するんです。
でも、兆候はずっと前から出ていたはずです。
通さないと車道を走れない「車検」みたいな強制的な制度が、家には無いから、誰も気づかなかっただけ。
家族の笑い声も、嬉しいときも、辛いときも。家は、あなたと一緒に、人生の喜怒哀楽すべてを見守ってきてくれています。
もし、これからもこの家で暮らし続けたいなら。
もし、一生、共に走り抜けたいと願うなら。
その相棒に、どれだけの敬意を払ってきたやろか?と、今こそ、家の声に耳を傾けてみてあげてください。
「家の健康診断」は、家とあなたの未来をつなぐ第一歩
築30年。
それは、「まだ住める」ではなく、「これからどう住むか」を考えるタイミングです。
井上工務店は、家の声を聞くプロです。私たちの役目は、あなたの家の通訳者となること。そして、あなたの価値観と照らし合わせ、最適な道を一緒に探すことです。
診断の先にあるのは、いくつもの選択肢。どれも正解になりうる。
大事なのは、家の状態を知り、納得した上であなた自身が選ぶこと。
家は、あなたの人生を支える「最後の城」。
その城が、今どんな状態か。 一度、ちゃんと確認してあげませんか?

